ポンコツ同盟

ただ、哲兄だけは笑っていた。

「そうなんだよ。俺だけ似てなくてさ。」

「どこの遺伝拾ってきたの。君だけ血つながってないんじゃない?」

…は?こいつまじくそ。拓兄もこめかみの血管が膨らんでる。

私たちの空気を拾ってか、荒川くんが口を開いた。

「笛木、樋口、さっさと勉強始めようぜ!笛木の部屋どこだよ!」

「え?2階だよ。」

「お邪魔します!」

荒川くんは二人の背中を押してさっさと2階に上がって行った。

「…千里、あいつらどう思う。」

「…荒川くんいい人。樋口まじくそ。」

「…はげどう。」

その後、私と拓兄は無言でそれぞれ宿題やらゲームやらやった。

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