《短》森田の女嫌いも何のその。
「それでもいい、森田と接点持てるなら何でもいい。」
「…どうせすぐ弱音吐いて辞めたくなる。勝手にしろ。」
「…弱音吐かない。勝手にする!ちゃんと、言い付けてね?何でもするから。」
「…変なヤツ。」
「うっさい。」
可愛くない自分が憎い。
もっと、可愛い言い方出来ないわけ?とか思ってるけど、思ってるだけでそれを直すのは難しいし。
変に偽ることはしたくない。
「じゃ、早速これ…」
────ドサッ
「ぅわっ…」
「よろしく、雑用係。」
「う、うん!部活…頑張ってね!」
私の手に降ってきたのは、今日出された英語と生物の課題ワークで、つまり…やっておけって事だよね。
私の声に片手を上げて去っていく後ろ姿は、サッカーの練習着…背中には11の文字。
こうして始まった、森田の雑用係。
不思議と胸はドキドキしてる。