下村係長と同期の榎本くんの、シェア彼女…!?
「スッピンでも可愛いんだね。今日は1日、このままでいてよ」


「1日…?」


「そ。今日は1日ボクとデート。一晩我慢したご褒美、たっぷりくれるよね?さ、朝ご飯食べてボクん家行こう」


「榎本くん家?」


「さすがにボクも休日丸1日スーツとか不自由だし。加奈ちゃんも着替えたら?」


「あ。うん…」


「ボク、コーヒーいれさせてもらうね」


すっかり榎本くんペースで新婚さながらの甘い朝、夢じゃないのにフワフワする…。


待たせちゃってるからシャワーは諦めてさっさと歯磨き、洋服選びもせわしなく、簡単に着られるフリルのついたギンガムチェックのワンピをセレクト、肩より少し長い髪は無造作にまとめてベッド脇のテーブルへ。


「食べよ?」


「うん」


いれたてのインスタントコーヒーを少し甘めにしてくれたのは榎本くんの気遣いで。


そんな優しさがくすぐったい。
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