下村係長と同期の榎本くんの、シェア彼女…!?
「カナってさ、とんでもねぇこじらせ女子だよな」


「え…?」


「榎本とのシェアといい、オレの気持ちといい、とんでもなくこじらせてるよ」


「すいません…。でも…」


「ん?」


「指令が有効なら…まだわたしの気持ちにつき合ってくれるなら…なんですけど…。わたしを隣に置いてくれます、か…?」


「理由は?」


「ちゃんと見極めたいんです。なんとなく誰かについていくんじゃなくて、きちんと収まるべき所に心を置きたいんです。自分も納得できて、まだどちらかはわからないけど、係長か榎本くんか、きちんと選んで相手にもわたしを知ってもらった上で、理解してもらった上で…好き、を決めたくて…」


「て、コトはさ。榎本からの告りからオレに傾きつつあるって解釈でいいのか?」


「きっと…そうなんだと思います…」


「ふーん…。じゃ、オレの条件をのめるなら榎本とのシェアと、オレの隣にいる権利をやるよ」


「条件…?」


「条件その1、平日、オレとここに帰ってきて一緒にメシを食うこと。胸は育ってるようだが、他が華奢過ぎていざ抱くとなってら壊れそうだ。3㎏増を目標に食え」


「はい…」


「その2、月~金までここに泊めろ」


「えっ!?お泊まりするんですかっ!?」


「平日シェア分、たっぷりカナを見せてもらう。お前の一瞬をオレのモノにしたい」


「あのっ、でも!お布団は他にないし、お風呂とかも困るんですけど…っ」


「風呂は別にしてやってもいいが、就寝は込みのオプションだ」


「オプション…!?」


「条件、のめねぇの?」


「…わかりました」


「じゃ、オレ、シャワー借りるからな。バスタオル、出しておけ」


「は、はいっ」


さっさとバスルームへ入っていく係長を追ってバスタオルを届ける。


水しぶきの音がしている間、ずっと部屋をウロウロ。


毎日、こんな緊張感とか耐えられる自信ないんですケド!


これって半同棲でしょ!?


シェア生活、過酷、前途多難…。


だけどっ!!


頑張ってご飯作って食べますっ!


歯ぎしりしないで眠りますっ!
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