下村係長と同期の榎本くんの、シェア彼女…!?
「朝になって仕事行けないとか、勘弁だからな」


「だいじょーぶですっ」


「ホラ、ベッド行くぞ。もう飲むな、寝ろ」


「うーーん…。ハイ…」


モソモソとベッドに潜るわたしを抱く係長の素肌に触れると、わたしのボディーソープの香りがして、またそれに酔わされる。


「家飲みでどんだけ酔ってんだよ」


「だって…係長がイケナイんです」


「なんでオレ?」


「裸とか、反則じゃないですかっ」


「風呂上がりじゃ、仕方ねぇだろ」


「どれだけわたしを…っ」


「うるせぇ口、塞いでやるよ」


「───ッ…!」


とろけるような、甘い甘いキス。


ヤ…こんな唇…体中が痺れてきちゃ、う…。


「ん…っ…」


切なくて苦しくて、溺れてしまいそうで。


わたしは強く係長にしがみつく。


どうしよう…キスだけで、わたしの意識が───………。


───カナ、愛してるよ───
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