素敵な夜はあなたと・・・~君に恋していたい~【番外編完】
「課長ってロリコンだったんすね。」
「いやぁ、驚きましたよ。課長がロリコンとは。」
「本当にそうよね。驚いたわ。ロリコンなんて。」
皆してロリコンロリコン言うんじゃない! そもそも、最初の結婚は会長からの命令で俺も茜も自分ら望んだ結婚ではなかったんだ。それなのに、まるで俺が女子高生を騙し討ちして嫁に貰ったような言い方をされたのでは俺の沽券に関わる。
しかし、そんな俺の思いなど新藤らに通じるはずはない。次の休憩時間には社内中に俺達の噂は広まってしまった。
その所為で商品開発課には見物人まで出る始末。会長の孫の茜を一目見たいのと、変態ロリコン課長とはどいつだ?!と俺は見世物状態になっていた。
そんな頃、会長室では・・・・
「お父さん、どうして茜と優也さんに嘘の見合い話をしたの?沙織さんは既に婚約が決まっているでしょう?それに、茜の見合い相手なんていなかったじゃない。」
美佐はソファーに座って背伸びをしては父である会長を見ていた。会長は娘の美佐が可愛いのかその表情はとても穏やかだった。
「俺はな、最初から茜と黒木はお似合いだと踏んでたんだ。それを黒木はお前に上せたり茜は浮気して男作ったりと随分と手を焼かせたが、結局は俺の思惑通りにあの二人は結婚する気になっただろう?」
「そうですね。」
「あの二人は結婚する運命にあったんだよ。お前達の様にな。」
美佐と会長はお互いの顔を見合っては笑っていた。
そして、そんな会話がされているとも知らず俺と茜は他の社員達に囲まれながらしっかり厭味を言われていた。
「課長、自分だけズルいですよ!」
「だったら、お前達も良い女を探すんだな!」
俺と茜はラブラブのアツアツモードで他の社員達に「結婚は良いぞ!」としっかり惚気ていた。