【短】さかさまのキミと
──放課後。
満開を迎えたスミレにいつものように、
水やりする。
綺麗に咲いたなぁ。
三浦くんに届いて欲しい、
私の想い。
少しずつ、少しずつ近づけばいいよね?
『すみれ〜、いつか取られちゃうよ?』
さちの言ってた言葉が頭によぎる。
変わろうとしても、
やっぱり急には変われないんだよ。
もっと強くなりたい。
勇気を出したい。
話しかけたい。
どうすればいいんだろう。
挨拶から始めようかな…。