【短】さかさまのキミと
「三浦くん、どうしたの?」
胸の鼓動が異常な速さで鳴り響く。
三浦くんにも聞こえてしまうんではないかと思うほど。
「古賀に聞きたいことがあって」
「……私に聞きたいこと…?」
“そう”と言わんばかりににっこりと微笑む三浦くん。
私に聞きたいことってなんだろう?
「その花の名前、なんていうの?」
「え?」
三浦くんが指差す花は私が植えた白い花だった。
「こ、これは…」
自分と同じ名前の花なんて、言いにくい…。