【短】さかさまのキミと
三浦くんと私
「ふぅ」
あれから私は、花壇に白いスミレの花を植えた。
案の定、他の意見は出なかったのだ。
だから私は毎日放課後、花壇に寄って水やりをしている。
風に吹かれてゆらゆらと揺れるスミレの花。
グラウンドにはサッカー部の姿が見える。
「桜井パス!!」
「矢田カット!!」
「野村先輩ナイッキー!!」
ああ、今日も頑張ってるな、三浦くん。
思わず目で追いかけるのは、
仕方ないことですよね?