【短】さかさまのキミと
じぃっと三浦くんを見続けていたら、
三浦くんが振り返って不意に目があった。
み、見過ぎた?
完全に目を逸らすタイミングを失った私は、そのまま三浦くんを見る。
三浦くんも逸らさず私を見ている。
お願いだから、逸らして!!
願う声は届かず、ずっと目はあったまま。
私は気まずくて、へらっと笑ってみせた。
すると、三浦くんは少し目を見開いて、
そのあとクシャっとあの笑顔を見せてくれた。
その瞬間。体が熱くなるのを感じずにはいられなかった。
その笑顔が向けられるのを、
どれほど望んだだろう?