【短】佐野くん、いい加減にして。



だから、知っている。


佐野くんは、誰にでもああいうことを言うんだと。





「おーいマネージャー!こっちの片付け手伝ってくれー」

「やばっ、呼ばれてる!日奈子行こ!」



そんなネガティブな考えになってる時にタイミングよく部長に呼ばれて、私と飛鳥は部室をあとにした。







「三浦!パスパス!」

「森田先輩いけー!」

「佐野!こっちだ!」


作業する私の元に、今日も聞こえるサッカー部の元気な声。



もちろんそこには佐野くんもいて、先輩たちに混じりながら相変わらずキラキラしている。




「なーに見つめてんのっ!そんなに見たいならサッカー部のマネージャーになったらいーのにー」

「もう、冗談やめてよ。私は陸上一筋なんだから」



ケラケラと笑いながらちょっかいをかけてくる飛鳥に、私はすぐさま反論した。





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