風鈴亭と水底の歌
まあ、あのから傘さんは許さないけど。
わたしはみんなの食器を片付ける。
食卓がにぎやかなのは楽しくていいけど、
洗い物がちょっと大変だ。
「奏、それが終わったらちょっと
お話があるから、庭においで」
「?うん。わかったー」
手に触れる水が気持ちよくて、
なぜかまた歌いそうになる。
でも、ぐっとこらえて鼻歌にとどめておいた。
さすがに何回も歌うのは恥ずかしい。
それにしても、話ってなんだろう…?