風鈴亭と水底の歌

わたしはゆっくりと目を開けた。

…わたし今、なに考えてたんだっけ。

目の前に広がるのは、

いつもの見慣れた庭なんかじゃない。

さわさわと揺れる一面の…これは、曼珠沙華?

そして、その上をひらひらと舞う蝶々たち。

羽ばたくたびに、羽の色が変わってみえる。

「ここが、妖界なの?」

「まだ、三途の川だし。」

ん?この声、どこからきこえてくるんだ…?

「きいてんのか?奏」




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