72時間の恋人

……でもさっき、手を掴んだ瞬間に。


繋ぎ慣れた手の筈なのに。



「……タクヤ?」

「あ、や、何でもない。勝手に体に傷つけっとユウカが怒るぞ」



さらさらの髪の毛をくしゃっと掴むと、ほんのりシャンプーの残り香がした。


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