72時間の恋人


ぼうっとした頭のまま気付けば放課後になり、駐輪場で待つ彼女と合流した。



「ね、今日は後ろに乗せて」

「はぁ? 昨日あんだけ拒否ってたじゃねぇか」

「良いの、リベンジ!!」



慣れない足取りで俺のチャリの後ろに跨り、ぎゅっと腹の辺りに手を回して背中にひっつく。



馴染んでる感覚よりもかなり強めな締め付け感。



……顔が押しつけられてる辺りのシャツが濡れてるのは、きっと、昨日の恐がりの続き。


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