REINCARNATION〜永遠の果てに君を想う〜
1page Happy birthday
目を開けた。
白い天井に、蛍光灯。
視界の端には白いカーテンと…黒い綺麗な髪。

「おはよう」

透き通るような優しい声。
聞き覚えのある声。
まだ視界がぼやけてよく見えない。

「夢見た?」

答えたいのに声がでない。
喉がカラカラでへばりつくようで

「どうせエッチな夢でもみてたんでしょ?」

違っ…違う。視界がはっきりしてきた。
彼女は…そうだ。
俺の片思い中の佐倉 柚姫 (さくら ゆずき)だ。
でもなんで柚姫がここに。
って、その前にここはどこだ?
懐かしい匂いがする。古臭い木の匂いに、シューズの音…たくさんの足音。

「…学校」

あ、声がでた。
そもそもなんで学校?

「そうだよ?何、寝ぼけてんの?」

なんだよその悪戯な笑顔は
くそ、可愛い。

でも…なんか違う。
俺の知ってる柚姫より、ちょっと目が腫れぼ…泣いたのか?

「保健室。覚えてないの?急に走り出すから追いかけたら窓から飛び降りるんだもん。」

俺が?飛び降りた?
なんでだ。
そもそもなんで学校なんかに…まさか

「タイムスリップ」

「何言ってんの?頭強く打ちすぎた?なわけないでしょ。
今日は2117年5月2日です。陸斗が28歳の誕生日でしょ。」
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