REINCARNATION〜永遠の果てに君を想う〜
中学になってから陸斗と俺はサッカー部に入った。
朝練から休みの日までひたすら俺たちは練習した。
陸斗は毎日姉の作る弁当を持ってきていた。

「ザンギだ!もーらいっ」

「おい!やめろよ!!」

「お前本当幸せ者だよなー。あんな綺麗な姉ちゃんいてさー。」

「そうでもねぇよ。怖いし。でも何年も顔見てないから」

「どういうことだよ。」

「姉ちゃんが作った弁当さ、毎日仕事前にあき兄が持ってきてくれるんだよ。」

「なんだよそれ!アッキーも美人弁当てことかよ!羨ましいな!!
おいおいメッセージカードって
姉ちゃんブラコンかよ!腹つほど羨ましい!」

「ボーイズビーアンビシャス・・・。」

「どういう意味だ?」

「少年よ、大志を抱け。」

「なんだよそれ!ハハハハハ」

「笑うなよ。クソ恥ずかしいもん付けやがって。」

アッキーは俺の従兄弟で本名が日向秋人。
陸斗の姉さんの夏目椿と交際していた。
椿さんは本当に綺麗だった。
優しくてなんでも出来て
俺も最後に会ったのは小1の頃だったかな。

「アイス買って帰ろうぜー」

「わりぃ!俺今日よるところあるから先行くわ!」

その日の夜に俺は久しぶりに陸斗の涙を見たんだ。
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