真実の花(仮)~花と光と奏でmelody2
「まだハッキリとしたことはわからないが、記憶に不透明な部分があるね」



(………記憶?……私の?)



その言葉が私を指して言っているのだとわかって困惑する。



「月瀬さん。君は丸二日眠っていたんだよ。
そして今…君の年令は15才で、今日は20xx年の7月4日。
この人達は、君の恋人とそのお母さんだよ。
覚えてないかな?」



そう話されて、今度は私が驚愕に満ちる。



(二日眠ってた?…………一先輩が……私の恋人!?)



驚愕のなか、頭の中へリピートされたその言葉が、




"紫音"




私の名前を愛しげに呼ぶ、一先輩の優しい笑顔を脳裏に過らせた。


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