真実の花(仮)~花と光と奏でmelody2
『違っ……ごめんなさい………ごめんなさい……』



絞り出した声に涙がこみ上げる。


ポロポロと頬を伝い、落としていた視線の先をいくつもの雫が濡らしていった。






「落ち着いて。もう少し眠ろう」



私はその声に視線を上げた。



涙越しで見上げた姿は…ぼやけていて……


いつの間にかその手に持たれていた注射器が、私をもう一度眠らせた。




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