真実の花(仮)~花と光と奏でmelody2

届かない想い

「紫音………記憶が過去に戻るほど何があったんだよ……
俺には言えなかったことなのか?」



眠っている紫音の手を握り、その顔を見つめながら頬に残る…まだ乾ききっていない涙のあとへそっと触れた。



「目が覚める前も…泣いてたよな……

あんな振り払い方をするなんて……俺が原因なのか?」



紫音には…紫音と出会う前の過去も、出会ってからの今までも、俺の全ては見せてたはずで…

自分で思い当たることなど無かったけど……



「傷つけてた……?」



やるせない思いが、心にのし掛かってくる。


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