真実の花(仮)~花と光と奏でmelody2
カシャッ カシャッ
シャッターを切る音と、それに合わせて光るフラッシュ。
今の私には、それが眩しすぎて目が眩む。
顔に浮かべているはずの笑みは嘘っぽくないだろうか……
「KOHさん、入りまーーす」
その時、スタジオに響き渡った名前。
その声で、視線を扉の方へ向けると…
そこから入って来る煌暉くんの姿が瞳に映った。
瞬間、固くなった私の身体。
「Lanaちゃん少し固いよ。さっきみたいに柔らかくね」
すかさずそう言ったカメラマンのレオさんの声に、無理やりにLanaを纏う。
(今は仕事中なんだから……)
「いいよーー。その感じで」
そう言われて、ちゃんと出来ているんだとホッとした。
「OK!じゃあ、次の衣装用意してもらって」
『はい。ありがとうございました』
撮り終わる度のお礼の言葉は忘れないようにしてる。
いつもと変わらない言葉が言えてよかった。
「KOH入って」
「うぃーーっす」
私と入れ替わりで返事をした煌暉くんが、こちらへ歩いて来た。
すれ違いざまに掛けられた言葉。