幼なじみなんていらない
「あっ、てりやきバーガーきた!」
わたしは、店員さんが持ってきたてりやきバーガーをお礼を言って貰うと、がっつく。
「ん〜!美味しい!」
「本当、平和ね。頭お花畑って?」
マキは、ポテトを食べ終え、リップクリームを塗り直しているところ。
とても女子力が高い。
「メイはさぁ、凌輝くんのこと好きなんだよね?」
「う、うん、幼なじみとして、ね」
「彼女出来たら幼なじみなんて、二の次だかんね?」
マキはスパッと、木を切るように言葉を投げた。落ちていた口の色は、赤く綺麗な色に光っている。
そうなのかな?やっぱり、そうだよね、それより、凌輝って彼女出来たことあるのかな?
「凌輝って彼女出来たことあるの?」
「あの顔でチェリーボーイは無いっしょ」
「やめてよ!」
マキはこれまたズバッと言い放った。やめてほしい。身近な人のそういうところほど考えるのは、何か胸の奥がもやもやしてくるものだと思う。