ラブレッスン ー女教師と恋の駆け引きー 【完】
「あ、紹介するね。俺の妹の真緒。小学3年生」
・・・・可愛い。
妹さんは私にぺこりと軽く頭を下げたので、私も頭を下げた。
「初めまして。えっと、私は・・・・」
そして、今さらながらホストと私はまだお互いの名前も知らなかった。それに、私たちの関係をどう妹さんに説明すればいいのか分からなかった。
「お兄ちゃんの・・・・知り合い?の瀬戸なつこです。教育学部に通う大学2年生です」
私がそう言うと妹さんは、お兄ちゃんを見てニヤリと笑った。
「ぶぶっ、知り合いだって~」
「うるせーな。え、てゆーか教育学部?教師になりたいの?」
「はい」
教師は安定したきっちりとした職業だ。私のお父さんを見て育ってきた私は不安定な職業には絶対に着きたくなかった。別に子供が好きだとか、そんな理由で目指しているわけではない。
「じゃあさ、真緒の家庭教師しない?」
「「え?!」」
真緒ちゃんと私の声が見事にはもった。
「そうだ、俺の自己紹介まだだったね?俺は桜井旬。年齢はなつこちゃんの2つ上」
そんなこと今どうでもいいから。
「お兄ちゃん、何でいきなり家庭教師とか・・・・」
「時給3000円でどう?1日3時間週3くらいで」
「えっと、・・え?」
ーーーーーそんなこんなで、私は桜井家の家庭教師になったのだ。
教師になってからは、バイト代はいらないと言って、仕事が早く終わったときは、いつもこの家に直接来て晩ごはんを御馳走になって、真緒ちゃんに勉強を教えている。