ラブレッスン ー女教師と恋の駆け引きー 【完】
lessen3 「好きだ」
新しい担任が来て2日目。
そいつが英語のプリントを配り始めた。俺はそのプリントをひょいっと取り上げた。
「斉藤くん。プリント配るの手伝ってくれるの?ありがとう」
そんなわけないだろ、バカ女。今日はやけに浮かれている。
俺はそのプリントを窓を開けて外に放り投げた。パラパラとプリントがゆっくりと舞い降りていく。
「ぎゃはははは。はるか、先生が可哀想だろー」
「俺たちのために一生懸命プリントを作ってコピーしてきてくれたのに、わざわざ。あはははは」
「先生泣いちゃうんじゃないー?」
女教師は散っていくプリントをチラリと横目で見て、チョークを握って俺たちに背中を向けた。
教室はざわついて、女教師が授業を始めても何も聞こえてこない。
「先生、聞こえませーん」
俺がそう言うと、女は振り向いて言った。
「別に聞こえなくていいわよ。私は仕事で授業してるだけ。あなた達に何の興味もない」
この一言で、教室の空気が一変した。