ラブレッスン ー女教師と恋の駆け引きー 【完】










教室中が再び笑いに包まれる。


だが、その教師は何を考えているか分からない綺麗な目で静かに俺を見つめている。





そして、俺の耳元で俺にだけに聞こえる声で囁いた。












「涼しいよ、ありがとう」















水で光る艶やかな長いストレートの髪

その真っ黒な髪とは対照的な白い透明感のある肌

長い睫毛のぱっちりとした目

小さな柔らかそうな唇


 











 


ーーーー俺は、一瞬で支配されたこの‘甘ったるい気持ち’を認めたくなかった。
















その女教師は顔色一つ変えることなく、ざわめく教室を出ていった。













「変な女だなー、リアクション薄すぎ、面白くねぇよ」


「俺今回は一ヶ月で辞めるに一万円かけてんだぞ?」


「今度は絶対泣かしてやろーぜ。





な、はるか」










俺は名前を呼ばれたが、その会話を無視し、大きな舌打ちをして、目の前の机を蹴飛ばした。







ーーーなんだよ、これ。







< 2 / 310 >

この作品をシェア

pagetop