ラブレッスン ー女教師と恋の駆け引きー 【完】
ーーーガッシャーーン
俺は頭に血が上って、目の前にある何枚もの皿を手で大きく払って割った。
母親はそんな俺を冷静に見つめて、「それ、自分で片付けなさいよ。お手伝いさんにさせることじゃないわ」と、言って席を立った。
・・・・俺は頭を抱えた。
母親に女教師のことがばれたのなら、俺は母親の言うことを聞くしかなかった。
残された高校卒業までの自由なんて、もはや意味がなかった。最初っから、俺の歩む道は決められているのだから。
こうなったら、本当の自由を手に入れるために誰にも文句が言えない後継者になってやるよ。そして、結婚相手は瀬戸なつこ以外、考えられない。
アメリカから日本に戻ってきて、そして、立派な後継者になるまでに多くの時間がかかるだろう。だから、女教師が誰とも付き合わずに俺を待ってろなんて言わない。だけど、奪ってみせる。
俺は秋入学まで日本で待たずに、高校を卒業したらすぐにアメリカに行く。勉強は大学だけではない。アメリカの父親のホテルで、学べることもたくさんある。