ラブレッスン ー女教師と恋の駆け引きー 【完】






「そういえば、オーディション受かったって言ってたけど何のCMなの?」


「まだ詳しくは言えないんですけど、可愛い女子高校生役ですね。そこのモデルとも共演するはめになり、残念ですけど」









すると、それを聞いたモデルも黙ってはいない。上田の腕を掴んで、上目遣いで「やだ、怖い」だなんて言う。上田は本日二回目のデレデレ顔。そして、真緒を諭すように言う。










 
 




「真緒ちゃんも、優しくね~。ゆりちゃん怖がってるみたいだから」



















ブチッと真緒からなにかが切れる音がした。俺らは上田の空気の読めない発言にため息をついた。


真緒が勢いよく立ち上がり、上田を見下ろす。そして、険しい顔が意外にも簡単に崩れた。真緒は嘘泣きなんじゃなくて、本気で大粒の涙をこぼして泣いていた。











呆然とする上田に真緒が怒鳴った。

















「どーして、真緒だけを見てくれないの?」









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