ラブレッスン ー女教師と恋の駆け引きー 【完】
「はるか、ど、ど、どうした?」
「わりぃー、俺らが女教師だからって甘く見てて、、、水全身にぶっかけるだけだとか幼稚かったよな?」
「次は成功させるから!絶対あの女泣かせるから」
先ほどの騒がしかった教室とは一転して、シーンと静まり返った教室。
しかし、すぐにその沈黙は壊された。
ーーーバッシャン。
「これは私からのお礼」
教室を出ていった女教師が再び戻ってきて、俺たちがこの女にしたようにバケツにためた水を、おれたちめがけてひっくり返した。
そして、唖然として声を失った俺たちに、その女教師は初めて笑顔を見せて、小さな口を開いてこう言った。
「自己紹介遅れました。
今日からこのクラスを担任する
瀬戸なつこです。
よろしくね」
ーーー俺はすぐに、やっぱりあの‘甘ったるい気持ち’は気のせいだと思った。