ラブレッスン ー女教師と恋の駆け引きー 【完】
そして、斉藤はるかは私を180度回転させて、自分のほうへと向かせた。
それから、私の顎をクイッと上にあげて視線を合わせてこう言った。
「俺は料理の出来ないあんたに何も頼まない。あんたがいると、余計に熱が上がるからさっさと帰れ。邪魔」
・・・・なんで、私が料理出来ないこと知ってるのよ。いや、そんなこと今はどうでもいい。
そもそも帰ろうとした私を引き留めたのは、あんたでしょうが!
それに、別に看病なんかしてやらないし。
あんた充分元気みたいだし、今日学校を休んだのもただのサボりじゃないの?
「どーも、お邪魔しました。おやすみなさい」
私は嫌味たっぷりにそう言って、斉藤はるかの家を出た。
ここに来て1つだけ確信したーーーあいつが私のことを好きなわけがない。好きな人にあれだけ意地悪を言える男なんていないもの。