こんな私が、恋したみたいです。
「じゃー陸、お前も一緒に戻れ!」



「はいっ!」



なんであなた、ここでは素直なのよ



「りっちゃん、おんぶ」



「はー」



それが、先生も含めて目的だろう。



「だめ?」


そんな目で見ないでよ



ドキッとする



「いいよ」



りっくんに私とりっくんのローファーとアイシングを持たせて、



私は両肩に2人分のカバンを引っ掛けて、さらにその上からおんぶして



全く、ひどい扱いだよ




「重くない?」



「そー思うんだったら他の選手におぶって貰えばいいのに…」



「りっちゃんが良かったんだもん」



さらっとわけのわからないことを言いながら、どうやら機嫌はいいよう。




「あーそ」



「勝ったからじいちゃん喜んでるな!」



「そーね。りっくんありがと」



「自分でも結構頑張ったよ」



笑いながらそう言った。私はりっくんを背負い直す。



「うん。かっこよかったよ」



「そーゆーギャグ、良くないよ」



「ギャグじゃないって」



そう言ったら、りっくんに無視された。



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