こんな私が、恋したみたいです。
13.
ギリギリ間に合った通夜もすぐに終わって、



なんだか、あっという間。



家に着いてしばらくして、ようやく携帯を見る気になって、



LINEするから!とうるさかったりっくんは、それほどLINEを送っていなかった。



『終わったよ』



そう返した。

『おかえり!』


すぐに既読がついて、すぐに返信が来た。



『早いのね』



『ずっと待ってたもん!』



もう、本当に、りっくんは



なんでこんなこと、言うかな



『そかそか』


『写真送っていい?』



きっと、おんぶしてる時のやつだ。



『いーよ』



りっくんのが、辛いのに。



腰痛くて痛くて仕方ないはずなのに。




なのに、明るくしてくれてるのに。



どうも、そんなテンションを装えない。



『ありがと』




絵文字ぐらい、ビックリマークぐらいつけてもいいのに。




『背景しよ!ね!お揃い!!』



『わかった』



設定で、笑顔のりっくんとふくれっ面の私の写真を背景にする。



『ありがとー!』



『うん』



だめだ、私のペースじゃ、だめなんだ。



『りっくん、腰、どう?』



『親にサポーター買ってきてもらったけど全然意味ないの!笑』



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