こんな私が、恋したみたいです。
15.
なんだかそわそわして眠れなくて、
ほとんど眠れずに、朝になって、
嫌な想像ばっかして、違うって確信したくて、
いつもよりずっと早く、家を出た。
だから、いつもよりずっと早く学校について。
「あーーんーーーーちゃん!!!!」
教室には誰もいなくても、やっぱり隣には杏ちゃんがいた。
「はやいのね」
「でしょ!」
「昨日なんで休みだったのー?」
「忌引き!」
何時までも泣いてたって、じいちゃんは帰ってこない。
そう言って、お母さんも今日からいつものお母さんだった。
だから、私もいつものりっちゃん。
「あ、そーなのね」
「そーそー!」
「そういえば、まいまいの誕プレ、りっちゃんめっちゃ凝ってたでしょ?」
ドクッと胸が鳴る。
「え、あ、うん!我ながら超頑張った〜」
「私たちもプレゼント渡しに行ったんだけどさ、」
あぁ、どうだったんだろう。
受験の合格発表より、緊張してるかも。