こんな私が、恋したみたいです。
相変わらずりっちゃんはどっか変だよなー、なんて杏ちゃんに言われながら、2人で笑っていたら、2人だけだった教室に男子が入ってきた。



「あ!もっちおはよ!!」


「おう、はよ!」



もっち―望月龍希(モチヅキリュウキ)―は1Iで一番仲のいい男子だ。


クラスで喋ることはあんまりないし、こうしておはよ!っていうぐらいなんだけどね。


「りっちゃんは、もっちと付き合わないの?」


遠い席のもっちにはそうそう聞こえないだろうけど、杏ちゃんは声を潜めて私に聞いてくる。


「なーいないないないないないないない!」


確かに、彼は普通にかっこいいだろうし、優しいし、仲良しではあるけれど、


「なんで?」


彼には絶えず彼女が1ヶ月おきぐらいにいるし、


「第一私、そーゆーの興味無い」


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