こんな私が、恋したみたいです。
そのまま、部屋の隅っこで前のように膝をテーピング。



「いい感じ〜」



「え、なにが?どうしたの」



無駄にテンションが高い



「今日は上手だねってこと!」



「そーね、ありがと」



謎に笑顔でこっちを見てきて、なんだかんだ話し出して


もうそろそろ、テーピングも終わるって頃



「ねー、試合終わったら今日暇?」



「帰る予定がある」



「じゃあ暇だね!」



勝手に決め付けて、まぁそうなんだけど



そのあと、咳払いをしたりっくん。なんか視線をやたら感じて



上を向いた。りっくんの方を。



「…」



私のことをガン見して、それはそれは真剣な目で




「じゃあさ、」



なに、なんか、ドキドキする。なにをしでかそうとしてるわけ?



「…ん?」



「話ある。勝ったら」



いつもの、ふざけたりっくんじゃない。



「あ…そ」



何が、あるわけ?やっぱお前嫌いとか、そういうこと言い出すわけ?



「いや、やっぱ、俺が点入れられたら」



何、ハードルあげちゃってんの。わけわかんない



「…そ、お好きに」



恥ずかしくって、目を逸らさないと、顔が赤くなっちゃいそうで。



そっぽ向いて、テーピングし終えた。



「…ありがと!後で背中バンってしてね!」



戻った、いつものりっくんだ。



「うん」




やだ、何を言い出すの?気になって仕方ない



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