こんな私が、恋したみたいです。
《悲しくなったらちょっと凹むのも、りっちゃんなんだろ?》


《俺らが、それを知らなかっただけ。》



《だから、それでいいじゃん。りっちゃんがしてることに、りっちゃんらしくないことなんてないと思うけど》


黙って聞いていた私の心に、もっちの言葉が深く刺さる。


いつぶりかの涙は、枕を容赦なく濡らしていく。



「もっち」


泣いてるのがバレたくないのに、わざわざ話しかけちゃったりして、



《ん?》




「なんか、楽しい話して」


《え、なんだよそれ》


笑いながら、もっちは


もっちのお姉ちゃんの話を始めた。



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