こんな私が、恋したみたいです。
「ギュってしよ!」




「アホ」



またそうやって、可愛くない暴言を吐く。



「…え?」



だけど、りっくんと離れたくなくて、まだ一緒にいたくて。



「ギュってしよって言ったの、そっちじゃん」




「…そーだな」



りっくんの匂いが、いっぱいする。



ずっと、こうしていられたらいいのに。



「帰りたく、ないなぁ」



「なんで?」



りっくんも、ぎゅってしてくれた。



「なんとなく」



明日なんて、こなくていいのに。



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