こんな私が、恋したみたいです。
30.
「あーんちゃん!」



「おはよう」



今日も眠そうな杏ちゃん。



今日もまだ誰も来てないE組。



「りっちゃんも眠そうね」



「よくお分かりで」



昨日の夜は大変だった。うん。



ギュってしちゃったって、夜になって気がついて、恥ずかしくって悶えてた。



ニヤニヤ止まんないんだもん。




「顔面楽しそうでなにより」



「え?」



どうやら、ニヤニヤはまだ止まってないらしい。



「りっくん、早く来るといいねー」



私、なんも言ってないんだけどな。




伝わっちゃってるあたり、ほんとにやばいかもしれない。



「杏ちゃーん、眠いー、膝貸してー」




床に座って、杏ちゃんの太ももにもたれかかる。



「重たい」




「うるさいー」



りっくんが来るまで、待ってたいんだ。




しばらく、うとうとしながら杏ちゃんと喋っていた。



「あ、おはよー!」



次に来たのは、もっち。



「………」



…え?



< 405 / 549 >

この作品をシェア

pagetop