こんな私が、恋したみたいです。
そのまま、りっちゃんは俺の肩に顔を埋める。




ふへへ、っと笑いながら、声は涙声だった。




「ねぇ、さ」




「うん?」




俺のワイシャツをキュッと掴んで、呟くように言う。




「いつまで、こうしててくれる?」





そうやって、可愛い顔で俺を見ないでよ。




「いつまででも」




平常心を保っているのに、何でもないような顔をしているのに、




バレちゃうじゃんか。




「うん」




満足したかのように頷くりっちゃんの頭を撫でた。




そしてまた、りっちゃんは俺の中で鼻をすすったり目をこすったり。




涙はまだ、止まらないみたいだ。





「あ、あと、」




「うん?」



りっちゃんの背中をポンポンと叩いていた。





「明日も、来てくれる?」




りっちゃんは身じろぎをした。




「もちろん」




「明後日も?」




「毎日来るよ」




だから、大丈夫、と言う言葉の代わりに、腕の力を強めた。



「ほんとに?」




「ほんとに」




俺が、裏切るわけないだろうに。
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