こんな私が、恋したみたいです。
可愛いなぁ、なんて思っていたら、りっちゃんが首をかしげる。




「なんか、変?」





「いや、何でもない」



そっぽを向いて、知らないふりをした。





「ふーん」



携帯をいじり始めたから、俺もベッドから降りて、元の椅子に座りなおした。







しばらくして、看護師さんがりっちゃんのご飯を持ってくる。




嬉しそうにそれを受け取ってから、ニコニコと俺を見る。




「橋森くんも食べようよ!」




「そだな」




あまりに質素すぎるりっちゃんの飯の前に、弁当を広げるのは少し気がひけるけど。




「毎日こんなご飯なの?」




「そーなの!いっつもおにぎりと味噌汁!少なすぎ」




ぶつぶつと文句を言いながら、けど食べれるようになって嬉しいと言う。




「そっか」




そう言いながら、弁当を広げた。




「それは多すぎ!」




「男だから」




両極端な俺らの飯に笑いながら、お互い箸を持った。




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