こんな私が、恋したみたいです。
「すごいじゃん」



全部、正解だよ。




「そうかなー?」



えへへ、と笑う。




「うん。すごいすごい」




楽しいことだけ、思い出せば良い。




のっぺらぼうと一緒に遊んだ思い出だけ、覚えていれば。




「でも、退院するまでに思い出さないとやばい!!」




学校でやばい奴だと思われちゃう、と笑う。





「…学校、戻るの?」




あまり深入りしないほうがいい内容だと分かっているけど、聞かずにはいられなかった。




「ちょっと気は乗らないけどー」





でも、そうするしかないでしょ?といった。






「まあ、そうだよね」





りっちゃんのお母さんは、まだ何も話していないのだろうか。




ある日突然、どこかの街に連れ去るつもりなのだろうか。




それならそれで、りっちゃん的にはいい気もするけど。
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