こんな私が、恋したみたいです。
「…それ、どういう意味?」



聞きたい、りっちゃんの全てを知りたい。




嫌なことがあるなら、俺に全部預けて欲しい。




絶対に、死んでも、りっちゃんを大事にするから。




もう絶対、酷いことなんてしないから。




「そのまんまだよ」




携帯を伏せて、俺に向く。





「橋森くんには、関係ないことだから」




もうこれ以上聞くな、と目で訴えられて、黙り込んでしまった。




「…そっか」





知られたくないことだって、あるか。





「じゃあ、何か不便なことあったら言ってね」




でも、りっちゃんの助けにはなりたいと思うよ。





「うん」




そう言って、りっちゃんはまた携帯に手を伸ばした。



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