こんな私が、恋したみたいです。
「もー本当久しぶり!!りっちゃんの顔忘れるとこだったよ!」




ニコニコと笑って失礼なことを言う子だ。





「忘れなくてよかったよ」





「もーね、はやく復活して欲しい!楓先輩と2人だけじゃマネ回んないんだもん!」




「楓先輩?」




初めて聞く名前に疑問を返してしまったけど、大方予想はつく。




「うん!私たちの先輩だよ!」




「へぇ、後はいないの?」




「1人いたんだけど、辞めちゃった」




「そうなんだ」




じゃあ、3人なんだ、と納得する。




「合宿来れるの?2人とか絶対死ぬから来て欲しいんだけど!!」




「行けるよ。だけど、やることとかわかんないかも」




「それは全然教える!!後輩ができたと思って!!」




律後輩!と偉そうに私を呼んだ。




「なんでしょうか」



そう言ったら、急に可笑しくなって、2人で笑った。




「あ、部活の予定表送っとくね。合宿前に来てくれた方が教えられるし嬉しい」




「分かった」




ブン、と音を鳴らした携帯を見たら、案の定粟原さんが写真を送った知らせだった。




「もう、りっちゃん久しぶりすぎて話が止まんない!!それでね!」




言う通りに話が止まらない粟原さんが、想像以上にいい子で嬉しかった。




「ねぇ、りっくんとはどうなったの?いい感じ?」




ツンツン、と私の腕をつついてニタニタといやらしい笑いで聞かれる。




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