こんな私が、恋したみたいです。
「お、りっちゃんおはよー」




にかっと笑う橋森くん。




「…おはよう」




君は、橋森くんは、自転車を引いているあの人ですか?





そう聞きたいのに、言葉が出ない。





「1日に2人は流石にしんどかったかー」



疲れちゃったね、と言う。





「そう、だね」




聞きたい。知りたくて、仕方がない。




「でも、今から俺の時間だよ!」




寝たでしょ、体力回復したでしょ、としたたかに笑う。





ドキッとさせるその笑顔は、心なしか、モザイクの中と同じ気がする。




悪いけど、俺、もっちにもヤキモチ妬いた、ともはやドヤ顔で言って来る橋森くんは、私を抱きすくめる。




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