【完】無気力女子の恋し方!?
2人っきり
初めて訪れる、和田の家。
閑静な住宅街で、
普通に綺麗な一軒家。
その前に着いて、
……始めて自分の失態に気付く。
ってか、やばい!!
初めて訪れるお家に
手ぶらって!!
羊羹?ケーキ?何か買わなきゃじゃん!
……お金あったかな。
「和田……。やばい、どーしよ。」
「どーした?」
「手土産忘れた!
人様のお家に行くのに手ぶらはないでしょ!!
ダメだよ。親に、怒られる。」
「うちは怒らないけど?」
「違くて!
うちの親がいつもそー言ってたし!
ちゃんと持ちなさいって!どーしよー。
今日手持ちあんまないんだけど。
ごめん。……貸してくれたりする?」
「ウケる(笑)
俺ん家の手土産に俺に借金とか。
無いだろ(笑)」
「そーだけど。だって。」
「いや、マジにとるなって。
そーじゃなくて、手土産要らないって事。」
「だから、ダメだって。
親御さんにも印象悪いじゃん。」
「ふーん。そーいうのいちお気にすんだな。」
「泣きそうだわ。」
「だから、大丈夫だって。
……うち今日親いないから。」
「?」
「親戚の法事で、2人ともいない。」
「あ、……そーなんだ。」
「だから、
……手土産あっても俺しか食べないだろ?」
「そっか……。なら、いいかな?」
「まぁーね。んじゃ、どーぞ?」