結婚の約束をしよう
考えておくと言った誕生日プレゼント……まだ、決まらなくて…。


あれ……陵が長谷川さんに呼ばれてる…教室を出て、どこ行くの?

「深月、やっぱり先に帰ってて…?」

「え?何かあるの?」

思わず口走った私の言葉に、キョトンとする深月。

「ん…ちょっと、職員室に用事があるのを思い出して。」

もちろん用事などある訳がない、陵と長谷川さんが歩いて行った方向が職員室の方だったから、とっさにそう言っただけ。

「わかった。早く終わったら追いついてきてね。」

「うん。」

私は教室を出たところで深月と別れ、ドクンと鳴る胸をおさえながら、2人が歩いて行った方へ足を運んだ。

少し早足で歩いたらすぐに2人の姿が視界に入り、私は慎重にその後を追った。

こんな事するなんてどうかしてるけど…でもどうしても気になって……。

長谷川さんはきっと陵に好きだと告るつもりで、それに対して陵がどう答えるのか…。



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