結婚の約束をしよう
冬休みが明け学校が始まると、教室は受験という空気が大部分を占め、何となく休み前と雰囲気が違っていた。


ただ私に、

「竹田さん話しやすくなったね。今の方が全然いいよ!」

ーーーって言ってくれる子が何人かいた事が、少しだけくすぐったくて。

それもこれも陵のおかげだと、陵が私を変えてくれたからだと、そう思うだけで嬉しくなるから。

陵の存在が、確かにここにあった証拠だから。

私の髪の毛や制服、参考書ーーーそのどれもが陵と結びつく。



陵が居なくなってから約3カ月、私は私なりに前を向いてきたつもり。


「結愛!あった!あったよ!」

「深月っ、私もあった!合格!」

「やったー!」

高校のランクも、下げることなく合格する事ができたーーー…。

もし陵が私に勉強を教えてくれなかったら、高校のランクは下げていただろう。


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