結婚の約束をしよう
教室には、オレの席もなくなっていた。
「……。」
オレはどうなったんだという疑問が、再び甦る。
「長谷川さん!」
終業式の後、結愛は1人の女子の腕を引っ張りながら、教室とは反対の方向へ向かっていた。
あ…あの子。
昨日オレに告ってきた子…長谷川って言うのか。
「笹野って誰?もう行っていい?」
彼女もまた、オレの記憶がなかった。
「待って!だって私、長谷川さんが陵に告った時…実は隠れて聞いてたの!みんな、陵のこと知らないの!忘れちゃってるの!」
昨日のアレを結愛が聞いていたなんて、全然気が付かなかった。
そんな事より、何で結愛がそんなに必死なんだよーーー。
長谷川が帰った後も、結愛はその場を動かず冷たい床に座り込んでいた。
「結愛!」
届かないとわかっていても、呼んでしまうその名前ーーーオレはここにいると伝える事もできずに、窓をガタガタと揺らす事しかできなかった。
「……。」
オレはどうなったんだという疑問が、再び甦る。
「長谷川さん!」
終業式の後、結愛は1人の女子の腕を引っ張りながら、教室とは反対の方向へ向かっていた。
あ…あの子。
昨日オレに告ってきた子…長谷川って言うのか。
「笹野って誰?もう行っていい?」
彼女もまた、オレの記憶がなかった。
「待って!だって私、長谷川さんが陵に告った時…実は隠れて聞いてたの!みんな、陵のこと知らないの!忘れちゃってるの!」
昨日のアレを結愛が聞いていたなんて、全然気が付かなかった。
そんな事より、何で結愛がそんなに必死なんだよーーー。
長谷川が帰った後も、結愛はその場を動かず冷たい床に座り込んでいた。
「結愛!」
届かないとわかっていても、呼んでしまうその名前ーーーオレはここにいると伝える事もできずに、窓をガタガタと揺らす事しかできなかった。