結婚の約束をしよう
「だから何が?ダメだけじゃわかんないよ。」

「制服の着方がダメだっつってんの。そんなんじゃモテないぞ?」

…はい?

「だいたいおまえ何だよ、この長ったらしいスカートは。」

「やだ、ちょっ…何してんのよ。別に私モテなくても…。」

キョドる私なんかおかまいなしに、難しい顔したままの陵は、スカートの裾をつまんで上下に動かしたりしている。

「こんなものは校則ギリギリでいいだろ。」

そう言って私のウエスト部分に手をかけようとする陵を、何とかかわす。

「な、何⁈何するの⁈言って、私やるから!」

「そうか?じゃぁ2、3回折り曲げてみて。」

「…。」

ドキドキしながら、私は陵の言う通りにした。

「2回の方がいいな、よし。」

陵は、1人で納得していた。

「あと、リボン。そんな縛り方じゃダサいだろ。何でもバランスってものがあるんだぞ。」

「はぁ…。」

最早私に、反発する元気はなかった。

「ほら!こっちの方が全然いい!結愛も見てみろよ。」


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