結婚の約束をしよう
「それと制服。月曜からそれで来いよ?」

「もぅ…わかったよ。」

「よし!じゃーな、結愛!」

満足気な笑顔で、陵は帰って行った。


あぁ、今日は疲れたなぁ。


「…。」


陵ーーー…。

また、会えるなんて…。

しかも、あんな昔の約束をまだ覚えていたなんて。

今日、記憶の片隅に追いやられていた陵が、鮮明に色づいた。

引っ越してから戻ってくるまでの9年間、どこで何をしていたんだろう……私は、陵が住んでいた都道府県すら知らない。

「結愛ごはんよー!」

「今行くーっ。」

私は部屋着に着替えて、リビングに向かったーーー。



再会した幼なじみは、変わらない笑顔だった。

再会した幼なじみは、少しだけカッコ良くなっていた。


再会した幼なじみは…私の結婚相手?


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