結婚の約束をしよう
しかも勝手に約束してた事になってるし……。

「ごちそうさまー。お姉ちゃんも早く食べたら?」

「…わかってるよ!」

着替えてもない、ゴハンも食べ終わってない…陵を待たせてる私がいけないみたいな状況に納得できる訳もなく、私はただただ不機嫌だった。

お母さんも、こんな朝早くに非常識とか思わないのかな?

「結愛、食べたら部屋行くぞ。少しは片付けたか?…て、まだパジャマかよ。」

「部屋着です!」

智沙だって私と色違いのスウェット着てるのに、なんで私ばっかり言われなきゃいけないんだ。

ムスっとしたまま朝ごはんを食べ終えた私は、何も言わずに自分の部屋へ戻ろうとした。

「お、結愛、部屋行くのか?だったらオレも。今日は結愛にイイ物持ってきたからな。」

私のムシの居所なんか気にもしていない陵は、上機嫌で私の後について来た。

「え〜っ、陵くんあたしにはー?」

智沙が”イイ物”に反応して、羨ましそうに陵を見て言った。

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